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by 10pensha

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投手の球のノビについて(田中投手の弱点)

最近、マー君のことばかり書いていますが、どれはどうしてマー君が打たれるのか、
であるのに上原が遅いストレートでも打たれないのか非常に興味があり色々ネットで
調べてみました。

(投球における初速と終速の差について)
一般的に言われている事は球の回転数が多いほどノビがあり初速と終速の差が小さい、
そういう球ほど打たれないというのが通説として流れているようです。

そこで調べてみるとどうもそれは間違いである事が分かりました。
この事は多くの方が実際の初速と終速を計測して表にしています。
下の表を見てください
投手の球のノビについて(田中投手の弱点)_e0327925_2522326.jpg

打たれにくい、ノビがあるという上原、藤川投手の数値を見てください減速率が大きい
(つまり初速と終速の差が大きい)のです。
奇異に感じるでしょうが私なりに説明すると、ゴルフでパッティングの時芝芽がきつい
フック目だとしますと球は打ち出した当初は比較的直進しますが徐々に左に曲がって行き
止る直前に大きく左へ曲がるということは誰もが経験していることですね。

それを野球の球そしてフック目ではなく上下にベクトルを変えれば簡単にイメージできる
かと思います(あくまでもイメージです)。
上原が投げた球は当初ほぼ直線で進みますが打者の手元近くで漫画的に言うとホップする
のです(実際は打者が慣れている通常の落下軌道のイメージよりもに球が落ちなくなると
いうことですけれどね)これが所謂ストレートのノビというものにあたります。
つまり遅い球でスピン量(ゴルフの例えでは芝芽)が多いほど変化量は大きい、正確な
ところは知りませんがスピン量はMLB平均が毎分2200回転程度なのに上原のスピン量は
毎分2700回転とか聞きますが多分本当でしょう。

では田中の場合はどうなのでしょうか?
初速と終速の差はダルビッシュと同じで差が少ない・・・通説なら一番ノビがあるはずですが
実際はノビがないのです
ここでもうひとつ面白い図を載せます
投手の球のノビについて(田中投手の弱点)_e0327925_3214196.jpg

右投手の田中、ダルビッシュ、上原、岩隈と左の和田の変化量(私は変化量とは
スピンの量だと考えています)の図です。
これを見ると色々考えられる事がでてきますが大雑把に言って
・上原のホップする量が一番大きい、ざっと見て田中より10cmホップしている。
 シュート量は ほぼ同じ。
・ダルビッシュはホップ量は田中とほぼ同じだがシュート量が少ない、つまり球の
 回転方向が良い
・岩隈はホップ量が一定していなく平均より落下している球も結構多いまたシュート
 量が半端で無い(殆んどフォーシームを投げていないのでそれに気づかずフォー
 シームとミックスして図にした結果ではないかと思われますがいずれにしても)
 このため打者が的をシボリにくく結果的に良い成績を残しているのでは無いかと
 思います。

(結論)
岩隈的な投球もありだが上原のスピン量とダルビッシュの縦方向の回転で投げられれば
最高の結果が得られるものと思われます。
投手の球のノビについて(田中投手の弱点)_e0327925_421740.jpg

以上の表は下記から引用させていただきました
一般化加法モデルを用いたストレートにおけるコンタクト確率の解析- ノビの正体とは? -

(田中の現状について)
この4人のなかで一番特徴の無い直球を投げている事になる。
実際のストレートを見てもお辞儀する球ばかりで、MLBに入って投げてみたら
フォーシームは打たれるので投げないと早々に宣言したほどで田中のスプリットに
打者が慣れてきたら投げる球が無くなるなと思っていたとおりになってしまいました。
どんな変化球でも速いストレートが無ければ効果は薄くなります。
その時期が来てしまったのでは無いのでしょうか?

(そんな中での課題)
田中並みの速度でも黒田はフロントドアーで内角をつく投球でその立場を維持して
きましたがその裏には上の表でも分かるように減速率が大きい(=スピン量が大きい)
事が大きく影響していると思います。
今の田中を見るとそのように打者の胸元をえぐる投球が全く無く右打者には
外へのスライダー、左打者には外へのスプリットだけでヘナチョコ打者はそれに引っ掛かり
ますが一流打者はそれを見送り(今の田中の投球は逃げているので殆んどボール球です)
甘いストレートを狙い打ちされています。
現在のMLBの王道であるスピン量を増やしてムービング・ファスト・ボールをマスター
しなくちゃダメですね。

(MLBでのホームランの増加)
そんな田中にとってもっと逆風の話があるようです。
何でも原因は良く分からないのだそうですが昨年あたりから急激にMLB全体でホームラン
の数が増えているんだそうです・・・
飛ぶボールになったのではとか打者が打ち方を変えてホームラン狙いになったんだとか、
真意の程は定かではありませんが・・・

実際にどれくらい増加しているかというと
2013年    4,661本
2014年    4,186本
2015年    4,909本
2016年    5,610本
2017年 推定 6,100本(現在の試合消化数とホームラン数を考慮した推定値)
というふうに異常に増加しているのです。(これについてはまた後日書きたいと思います)

何はともあれ、田中にとって今までで最悪の年だと思いますがなんとか自分自身で切り開い
て行かないとどこにも居場所がなくなってしまいます。
どのくらい今の状態が危機的かというと
ヤンキースにとって過去最悪のトレードとして語られている井川と比べても

2007年の  井川67.2イニングで被本塁打 15本、防御率6.25
今年の   田中76.2イニングで被本塁打 21本、防御率6.34

これじゃニューヨークに居られなくなりますよね。

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by 10pensha | 2017-06-20 07:51